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活性炭ホワイトニングの効果を歯科医師が実験してみました
活性炭ホワイトニングの効果って実際どうなの?
活性炭で歯を白くするという歯磨き粉が昨年あたりから通販でちらほら見られるようになりました。
使い方は簡単で普通の歯みがき粉のように歯ブラシに付けてブラッシングをするだけです。
真っ黒なパウダーで歯を磨くなどと考えると逆に歯が黒くなりそうな気がしますが実際の効果はどうなのでしょうか。
活性炭ホワイトニングの原理
活性炭とは樹木やヤシの実などの原料を高温処理してできる多くの微細な穴を持ついわゆる炭で、その穴(細孔)に粒状の有機物を選択的に吸着しやすい性質があるため、古くから脱臭や水質浄化など有害物質の吸着に用いられてきました。
つまり活性炭ホワイトニングとはわかりやすくいえば色々な汚れが活性炭の内部に吸い込まれるという理屈を利用したものと思われます。
ホワイトニングと謳っていますが、もちろん歯科医院のホワイトニングのような漂白作用はありませんので、あくまで汚れを落とす力が強い歯みがき粉という分類となります。
今回使用したのはこちらの商品で値段は意外なほど安いです。
活性炭ホワイトニングの安全性
歯磨き粉として使用する場合に真っ先に考えるべき安全性は歯の表面を傷つけるリスクです。歯の表面はエナメル質という物質でコーティングされたような滑らかな状態になっていますが、粒子の荒い固形物で磨くと細かい傷でザラザラになってしまいます。
今回使用した活性炭は指で触ってみた感じはかなり粒子の細かいパウダー状ですのでその点歯を傷つけるリスクは少なそうです。もちろんなかには粗い粒子の商品ものもあると思いますので注意してください。
ただ、こんな真っ黒いものを口に入れて大丈夫なのかと感じられる方も多いと思います。
しかし活性炭は実は食品添加物としても認められていることから基本的に体内に入っても害のない物質であることがわかります。国際的な食品評価機関(JECFA)でもその安全性は確認させているようです。
既存添加物である活性炭はJECFAによる、植物炭末色素はEUによる安全性評価がなされていることから、基本的な安全性が確保されていると評価されています。また、木炭やカカオ炭末色素についても、安全性が確保されていると評価されている活性炭や植物炭末色素との基原、製法及び本質の類似性から、これらの評価結果を参考に安全性を評価できるとされています。
ただし、この歯磨き粉のような細かい粒子のパウダー状のものは誤って肺に吸い込んでしまう危険があります。こちらは身体にとって良くないと思われますので必ず水で十分に湿らせてから口の中に入れるようにしてください。
活性炭ホワイトニングの効果
理屈はなんとなくわからないでもないですが、はたして通常の歯磨き粉よりも汚れを落とす力があるのでしょうか。
こればっかりは頭で考えてもはっきりしないので実際に実験をしてみることにしました。
実際の歯でやると効果がわかりにくいので今回はコーヒーで強力に着色したホタテ貝の殻を使用し、普通の歯磨き粉と活性炭歯磨き粉でブラッシングして汚れの落ち方を比較してみます。
着色させた元の貝殻はこちらです。
今回比較に使うのはホワイトニング歯磨き粉として有名なリナメルの最上級商品トリートメントペーストです。ちなみに値段は50gで2800円前後とかなり高額商品です。
左側にリナメルを付けてブラッシングします。
30秒程度ゴシゴシと磨きました。
水で落とすと、結果大分白くなりましたね!
今度は右側に活性炭ホワイトニング剤を付けてブラッシングします。
結構グロテスクな感じですが。。。
水で落とすと、こちらもかなり白くなりました!
さて、両者を比較すると、活性炭のほうがより白くなったように見えます。
Youtubeに自分で歯磨きテストをおこなった方の動画もありました。実際に使った感じなどがよくわかります。
まとめ
最近耳にするようになった活性炭ホワイトニングですが、実際の効果を知るために比較実験をしてみた結果、通常の歯磨き粉よりも汚れを落とす効果が高いように見えました。
もちろん歯科医院のホワイトニングのように漂白ではないため際立つような白さにはなりませんが、歯の表面の汚れ落としについては十分有効だと思われます。ただし、粉状のままで口の中に入れると肺に吸い込んでしまうリスクがありますので必ず十分に水で湿らせてから使用するようにしてください。
ホワイトニングについてもっと詳しく知りたい方はまとめページここを見ればホワイトニングの全てがわかる!をご覧ください。