歯茎が黒いのはなぜ?3つの原因とその治療法

歯茎の黒ずみの原因と治療法

ニコッと笑ったときに歯茎が黒いと気になりますよね。特に肌が白い方やホワイトニングで歯を白くした方だと余計に目につくので悩んでいる人が多いようです。

実は歯茎の黒ずみは歯医者さんで治療することで意外と手軽にキレイにできるのです。ただし黒くなった原因によって適切な治療法は異なりますので、きちんとした診断の上で治療するのがポイントです。

以下に歯茎が黒ずむ原因とそれぞれに有効な治療法について詳しく解説します。これを読んで本来のキレイなピンク色の歯茎を取り戻してワンランク上の素敵な笑顔を手に入れて下さい。

歯茎が黒ずむ3つの原因

メラニン色素の沈着

歯茎が外部からの刺激によって表皮最下層の基底層にメラノサイト(色素細胞)で生成されることで黒ずんだようになります。原理としては日焼けと一緒です。黒くなった表面の組織を除去することで比較的簡単にキレイにすることができます。

刺激の原因は大きく分けて以下の3つです。


タバコ
最も影響の強い原因としてタバコによる刺激が考えられます。周りで喫煙習慣のある人のお口を見てみると歯茎が黒い人が多いのではないでしょうか。

喫煙は歯周病のリスクも高めるため、それによってさらに歯茎の黒ずみを促進させてしまいます。

刺激の強い食べ物の継続的摂取
普段は気にしていませんが、食べ物や飲み物によってお口の中は強い刺激を受けています。とくに味の濃い物や辛味・酸味の強い食品を継続して口にしていると歯茎が黒ずむ原因になります。

被せものやその土台の金属片の混入
歯茎と歯の境目や歯茎のごく一部だけ黒ずんでいる場合は、金属の被せものや差し歯の土台(コア)が原因です。金属イオンが溶け出しているだけの軽度の場合は被せものを非金属(レジンやセラミック)に替えることで改善することもありますが、治療時に削った金属の粉や破片が歯茎に入り込んでいる場合は歯茎を切ってそれを除去する必要があります。

歯周病

歯茎全体が内出血したように赤黒く腫れている場合は歯周病が疑われます。見た目に色が変わっているほどであれば既にかなり症状が進行している可能性がありますので、早めに歯周病専門医を受診する必要があります。

遺伝的要因

生まれつき肌が白い、あるいは黒いというのがあるのと同様、歯茎の色にも個人差があります。歯茎の黒ずみをキレイにする治療はいずれも本来の色を取り戻すことを目的としているので、元々の色を変えるのは限界があります。

歯茎の黒ずみをキレイにする5つの方法

薬剤による表皮のピーリング

メラニン色素による黒ずみ除去に有効です。

タバコなどの刺激によるメラニン色素の沈着が原因で黒ずんだ表皮を除去することでその下にある本来の健康的な色を取り戻すことができます。

フェノールという薬剤の作用で治療後1週間~2週間ほどかけて徐々に黒ずんだ歯茎が剥けてキレイになります。その間は一時的に歯茎が白っぽくなりヒリヒリしたような痛みが出ることがありますので刺激の強い食品は避けましょう。

料金:3,000~1万円、通院回数:1~2回

レーザー治療

メラニン色素による黒ずみ、被せものの金属による黒ずみの治療に有効です。

レーザーで黒ずんだ表皮を焼いて除去します。焼くと言っても熱さや痛みはほとんどないのがメリットです。一時的に患部が黒く炭化しますが、1週間ほどでキレイになります。

基本的には表皮のメラニン色素の沈着に対して行われる治療法ですが、症例やレーザーの種類によっては金属の溶け出しによる黒ずみ(メタルタトゥー)に対しても有効です。

料金:1万円~2万円、通院回数:1~2回

金属の被せものを非金属素材に替える

金属の被せものや差し歯の土台(コア)の金属イオンが溶け出したことで歯茎の一部が黒ずんだ場合は、その素材を非金属(レジンやセラミック)に替えることで改善することがあります。

土台となるコアは保険適用のレジン(プラスチック)も選択できますが、被せもの(クラウン)は特に気になる前歯の場合、強度の関係で金属で裏打ちされた硬質レジン前装冠というものが多く使用されるため、基本的には保険外のセラミックを選択することになります。

料金:8万円~15万円、通院回数:2~3回

歯茎の中に入り込んだ金属片を除去する

治療の際に削った金属の粉や金属の破片が歯茎に混入したことによる黒ずみ(メタルタトゥー)は原因となった金属を除去する必要があります。

基本的には、歯茎を切開して内部の金属を除去→歯茎の再生治療→被せものや土台を非金属に変更、という流れになります。外科手術を伴いますので知識・経験豊富な先生を選びましょう。

費用:1万~5万円、通院回数:3回~4回

歯周病治療

早期に歯周病専門医に相談しましょう。歯周病は歯周病菌という細菌による感染症なので、細菌を物理的に除去するSRP(スケーリングルートプレーニング:保険適用)という治療法が一般的ですが、完全に滅菌することは難しく再発の可能性も高いので、日常の丁寧な歯磨きと合わせて継続的に治療・メンテナンスを行う必要があります。

最近では、より効果的な治療として細菌を完全に滅菌する次亜塩素酸を用いた新しい治療法も出てきています。

費用・通院回数は歯周病の程度によって異なります。

歯茎の黒ずみ治療の注意点

原因を特定して適切な治療法を

上述したように、一口に歯茎の黒ずみと言っても原因はいくつかあり、それぞれに適切な対処法が変わってきます。自分で判断するのは難しいのはもちろん、歯科医師によっても見解が異なることがあるので何か所かで相談をすることをおすすめします。

保険は使えない

一般的な歯周病治療を除き審美的治療という側面が強いので基本的には保険外治療になります。自由診療料金は医院によってピンキリになりますので事前に確認しましょう。

まとめ

あまり知られていませんが歯茎の黒ずみは歯医者で治療可能です。ただし原因によって治療方法や費用が異なり、基本的に自由診療になることが多いため事前に料金を確認してからおこなってください。

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田井 寿一歯科医師 医療法人社団百星会 理事長

投稿者プロフィール

【ホワイトニング専門歯科クリニック】スターホワイトニング総院長
2014年 東京医科歯科大学卒

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